オリンピックボランティアってなに? そんな素朴な疑問にお答えします.

 

Q1 オリンピックとボランティア
Q2 多岐にわたる業務内容
Q3 約5万人のボランティアが参加
Q4 渡航や宿泊の費用は自己負担
Q5 自制心を持った行動が必要
Q6 役得を期待しない
Q7 感動や達成感を共有
Q8 やりぬく覚悟が必要
Q9 語学力は必要不可欠なスキル
Q10 2006年トリノ大会はすでに募集開始

 

Q1 オリンピックとボランティア
A1

世界最大のスポーツイベントであるオリンピックやパラリンピックを運営するためには、数万人というスタッフが必要です。大会の基本的な計画運営は、開催地の組織委員会が行いますが、実際の業務のほとんどにおいて、無償のボランティアスタッフが活躍しています。開催期間中だけでなく、大会の誘致段階から多くのボランティアがかかわっているのです。近年、巨大化した大会を支えるにはボランティアたちの存在が不可欠となっています。選手でも観客でもなく大会の運営を支えるという形でオリンピックやパラリンピックに参加できるのは、ボランティアの醍醐味(だいごみ)といえるでしょう!

Q2 多岐にわたる業務内容
A2 オリンピックや、パラリンピックのボランティアが担当する業務には主に、観客誘導、各国選手団のサポート、IOC(国際オリンピック委員会)、IPC(国際パラリンピック委員会)や各競技団体のVIP接遇、競技運営補助、通訳・翻訳、輸送、警備、救護、報道支援などがあげられ、大会運営にかかわるありとあらゆる分野にわたっています。オリンピック、パラリンピックの運営組織は、各業務セクションごとにさらに細かい業務内容が定められ、ボランティアは何名かのチームに分かれて、与えられた業務を行います。担当する会場や業務によっては、交代制で24時間活動することもあり、精神的・肉体的なタフさ以外に、専門的な知識や能力が求められる場合もあります。

詳しい業務内容はこちら(シドニー大会の場合)

Q3 約5万人のボランティアが参加
A3
冬季オリンピック長野大会では、約3万5000人のボランティアが活躍しました。さらに規模が大きな、夏季大会であるシドニー大会の時には、オーストラリアを中心に世界中から4万7000人のボランティアが参加しました。今回のアテネ大会の場合、16万通以上の応募のなかから、約5万人のボランティアが選考、選抜され、オリンピック発祥の地での大会運営を支えます。応募があったうちの25%がギリシャ以外の国の人たちで、その国籍は188か国におよびます。アテネは世界的な観光都市ということもあり、選手や観客だけでなく、ボランティアたちも国際色豊かな顔ぶれになりそうです。日本からも100名を超える参加があると予想されます。現地に在住している日本人や留学生だけでなく、なかには日本から渡航滞在しながら参加するボランティアたちもいます。

Q4 渡航や宿泊の費用は自己負担
A4 大会時に組織委員会から支給されるものは、活動中に支給される弁当や、スタッフ用ラウンジでの食事、スタッフ用シャトルバスなど大会の交通機関が無料で利用できるパス、そしてスタッフ用大会ユニフォームです。現地までの渡航費および宿泊場所などは原則的に提供されないため、各自の責任で確保しなければなりません。特にオリンピック開催が近づくにしたがって、家賃などの物価が高騰しますので、ボランティアたちの経済的負担は大きくなるのが一般的です。ちなみに、冬季オリンピック長野大会では、長野県外からの参加者については、組織委員会から宿泊場所が提供されました。
大会ユニフォームは、夏季・冬季によって異なりますが、夏季大会では、ポロシャツ、パンツ、ジャケット、帽子、ソックス、ウェストポーチ、水筒などが支給されます。冬季大会では、スキーウェアやフリース、手袋など防寒仕様のユニフォームが用意されます。

アテネ大会でのユニフォームデザインはこちらです

Q5 自制心を持った行動が必要
A5 業務や配置会場によっては、選手や有名人などに間近で会えることがあります。たとえば、選手村やVIP関連施設に配置された場合、有名な選手やIOC理事たちに接触する機会は増えるかもしれません。しかしながら、ボランティアスタッフは大会をスムーズに運営する責務がありますので、業務中にサインや握手を求めたり、一緒に写真を撮ったりするといった行動は控えなければなりません。選手たちが最高のコンディションで競技に臨めるようにすることがボランティアの役割だからです。
一度大会が始まってしまえば、選手や観客、報道陣などから、組織委員会もボランティアも関係なく大会運営スタッフの一員として見なされます。特に、海外での大会の場合、日本の代表としてボランティアに参加するわけですから、日本人のイメージを落とさないためにも常に自制心を持って活動する必要があるでしょう。

Q6 役得を期待しない
A6 「ボランティアになれば、競技を近くで見ることができるかもしれない。」と思って、大会ボランティアに応募する方がいます。確かに、担当業務によっては客席エリアや競技エリアなどで活動する人もいます。しかし、ボランティアたちの多くは競技とほとんど関係のない場所で業務に当たっています。ボランティアの目的は、決して競技を観戦することではなく、与えられた業務の中で自分なりに工夫し楽しみながら行うことにあります。競技が視界に入るエリアで活動できる人はただ運が良かっただけで、そうでない人と業務内容に格差がある訳ではありません。休みの日を利用して自分で購入したチケットで観戦する以外に、組織委員会の計らいで、開閉会式のリハーサルの観覧券や売れ残ったチケットをボランティアに無料配布することもあります。。

Q7 感動や達成感を共有
A7 「オリンピックは参加することに意義がある。」という言葉があります。これは、選手たちだけに言えることではなく、ボランティアスタッフにも当てはまるのではないでしょうか?
すべてのボランティアの目的はただ一つ、与えられた職務を全うし、大会を無事に成功させることです。年齢、性別、国籍、人種などあらゆる価値観をこえて、みんなで協力し合い大会運営に取り組む。ボランティア一人ひとりの小さな力が大きな輪となって感動の舞台を演出し、大会の運営を通して世界が一つであることを実感する。決して金銭的な見返りはありませんが、世界最大級のスポーツイベントであるオリンピックやパラリンピックの運営に参加できることで、お金には代えられない貴重な経験と知識、そしてかけがえのない友人を得ることができるのです。ともにがんばってきたボランティア仲間と無事に閉会式の瞬間を迎えた時、今まで経験したことのない最高の達成感を味わえるのもオリンピック、パラリンピックボランティアの醍醐味(だいごみ)と言えるでしょう。

Q8 やりぬく覚悟が必要
A8

ボランティアは、ご存じのとおり自発的奉仕活動であり、金銭的な見返りが必ずしもあるとは限りません。逆に、渡航費や宿泊費など自分で負担しなければならない部分もあります。日本から海外の大会へ参加する場合は、面接や研修などを受けるため、前もって渡航する必要があり、時間的にも金銭的にも負担は大きいと言えるでしょう。
また、活動期間中は、業務のポジションによってはハードな業務内容を任されたり、昼夜問わず24時間交代で活動する場合もあり、精神的・肉体的に厳しい毎日が続きます。また、海外での活動の場合、言葉や文化の違いからストレスを感じることもありますので、業務によっては相当な精神力や忍耐力が要求されます。
そういった状況の中で、仲間同士で助け合いながらさまざまな困難を乗り越えていった時、きっと自分自身が成長したことに気づくでしょう。

Q9 語学力は必要不可欠なスキル
A9 長野大会では、ほとんどの会話を日本語で行うことができましたが、シドニーやソルトレークなど、海外の大会に参加する場合は、日本語はほとんど通用しません。オリンピック憲章では、大会中に使用する言語は、英語、フランス語、開催国の言語と定められています。したがって、ボランティア申込みから始まり、面接、研修、そして実際の活動期間中にいたるまで、会話、読み書きを含めた語学力が必要不可欠になります。現地の言葉を理解できることがベストですが、最低限、英語だけは身につけておく必要があるでしょう。相手の言っていることが理解できなければ、業務に支障をきたしますし、トラブルの原因にもなりかねません。また、ボランティアをするために現地へ行ったのに、言葉の壁が理由で誰かの助けを借りなければいけないとしたら、本末転倒になってしまいます。
もちろん、日本人選手や日本の報道関係者、日本人観客などを案内する業務であれば、日本語を使う機会もありますが、組織委員会やほかのボランティアとのコンタクトは外国語になりますので、最低限のコミュニケーションが取れるだけの語学力は身につけておく必要があるでしょう。

Q10 2006年トリノ大会はすでに募集開始
A10
各オリンピック、パラリンピックでは、基本的に開催の2年前くらいからボランティアの募集が始まり、現在、2006年のトリノ大会では、募集が開始されています。郵送以外に、公式サイトからインターネットでの申込み可能です。日本から参加する場合、一般的に以下の手順で行われます。
(注)ボランティアとして参加するまでの日程や段どりは、各大会の組織委員会の方針によって異なりますので、あくまで目安としてください。

2年前   ・ボランティアに応募 (大会公式サイトで募集)
|     ・面接を受ける (電話または現地に赴く)
1年前   ・オリンピックプレ大会が開催 (ボランティア実地訓練あり)
|     ・担当会場、業務が決定 (希望が通るとは限りません)
半年前  ・研修開始 (一般研修、会場研修、業務研修)
|     ・航空券、滞在場所等の確保
数ヶ月前 ・現地に渡航、滞在開始 (現地の生活や地理に慣れるため)
|     ・ユニフォーム、ADカード等受け取り
数週間前・業務開始

オリンピック大会

パラリンピック大会

注)ボランティアとして参加するまでの日程や段どりは、各大会の組織委員会の方針によって異なりますので、あくまで目安としてください

 

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